管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

「事務所として使用」は、管理規約違反




 ここのところ、ちょっと気になっていること。これは、特に「賃貸入居」の部屋で起きている問題です。

 このマンションは管理規約で、「住居専用マンションである」と明記されているんですが、事業所として使用する人がいて、困っています。数年前には、勝手に「苦悶式」の教室を開いた人がいました。これは、大勢の子供がやってくるようになり、問題となり、すぐにやめさせました。
 また、「料理教室」を開いた人もいました。これは、表札とかは個人名のまま、「隠れて」やっていたようですが、「四六時中料理をしているのはおかしい」「いつも、窓をあけたままで、料理の臭いが周囲に拡散して迷惑」ということから、私が、訪問者を問い詰めたところ、「料理教室であること」が判明し、組合名でやめさせました。保健所の認可も得ていなかったようで、法的にも問題があったようです。

 こういう、表面的に明らかなものはいいんですが、「なんだかわからないけど、いろいろな人が出入りする」ものもあり、最近は対応が難しくなっています。なかには、賃貸で3ケ月間だけ滞在して出て行った、わけのわからない住民がいたんですが。これ、あとから警察が来ておしえてくれたところによると、「オレオレ詐欺の集団」だったらしいです。こういう連中は、賃貸マンションを数ヶ月借りて、そこをアジトにオレオレ詐欺を働き、そして、また、別のマンションに移って活動するらしいです。なんか、人相の悪い若者が多く出入りして、怪しいと思っていたんです。年齢のわりには、ベンツなんかでやってくる(マンション内は駐車禁止なのに)奴もいて、犯罪臭がプンプンしてました。

 だいたい、こういう連中は、とりあえず、「個人名」で賃貸の部屋に入居するため、組合への申請書も個人で書かれていて、実際に引っ越してきてからじゃないと、「実は事業所として使用」というのはわかりません。
 この前、入居してきたのは、事前の連絡(普通は不動産業者から連絡があるんですが、不動産業者というのはセンチュリー21をはじめ、いい加減なところが多く、最低限の連絡すらしないことが多いです)もなく、突然引越しの車がやってきました。その時いた人に聞いたら、「自分はここに入居する会社の社員だ。金融関係の事務所を開く」と正直に返答しました。仲介の不動産屋の名前を聞き、「事務所はだめだ。入居は許可できない」と伝えると、翌日、「事務所ではありません。その会社の社長の個人的な別宅です」とのことで、そういう内容の「第三者使用届」が出されました。こうなると、組合としては受け付けるしかありません。
 しかし、この部屋、入居が終わると、表札は会社名だし、いろいろな人が出入りするし、やっぱり事務所です。不動産業者もグルになっています。管理規約を破ってでも、契約させて儲けようとしています。ほんと、
不動産屋って極道です。

 そして、この手の「事務所」の連中は、ゴミの出し方がひどいんです。ろくに分別しません。なんでもかんでもごちゃ混ぜで、回収曜日も守りません。困った連中です。



2009/10