管理人はつらいよ   
マンション管理最前線

強風よけの板 壊れます




台風が来ると大変です


 
2008  2/23-24の二日間、日本列島はすさまじい強風が吹き荒れ、死者も出るほどの被害が各地で記録されました。

 この冬って、なんでこんなにすごい強風の日が多いんでしょうか? 今朝も、駅からマンションへ来る時に、マンション近くになったら、道路が白一色になっていて、「え? 積雪? ここだけ?」と一瞬驚愕しました。実際は、「シュレッダーゴミが袋が破れて散乱し、雪のようになっていた」というものでした。どこかで、ものすごい量のシュレッダーゴミ(今日は紙ゴミの日じゃないのに)を出したようです。
 当然、うちのマンションもすごい状況になっていて、まずは、警察に通報しました。しかし、毎度のことです。「うちは関係ないです。清掃局にでも言ったら」とあしらわれ、清掃局に電話して、なんとかしてもらうことにしました。これほど大量のシュレッダーゴミが散乱しているんだから、もはやこれは「事件」のレベルだと思うんですけど、警察ってなんにもしませんね。さぼってばかり。踏切警官の表彰は一生懸命だけど。

 マンションの玄関ホールの井戸端会議では、ある奥さんが、「この前の土曜日に甥っ子の結婚式に出席したんだけど、この寒い冬に、かつ、暴風の時に、ビルの屋上で、ガーデンウェディングとかなんかで、とにかく、寒風吹きすさぶ中、屋外でやったのよ。コートは前もってクロークに預けてたから、寒いのなんのって、死ぬかと思ったわよ。せっかく、お金かけて朝早くから美容院に行ったのに、風のおかげでメチャクチャ。何考えてるんだろう、あの子? やっぱり、姉さんの子だから、頭おかしいのよね」とか言ってます。たしかに、屋外での挙式って、相当バカです。(本人もバカだけど、それをやらせる結婚式場もアホ)

 さて、本題へ。

<風よけパネル>
 実は、このマンションも、周辺では一番高さの高いマンションのためか、上層階での風の強さは特筆すべきものがあります。何年か前に隣接地に別のマンションが建設された際、風の流れが変わったのでしょう、西棟の9階〜11階あたりの共用廊下に、時折、ものすごい強風が吹くようになり、「危険」「怖い」「帽子が飛ばされる」といった苦情が出ました。このため、管理組合で協議して、「特に風が強くなった部分に、防風のための板を設置する」ことになりました。
 ちょっと高価だったのですが、「丈夫なほうがいい」ということでポリカーボネイト樹脂のもので作成し設置しました。これで一安心といいたいのですが、実際はそう、うまくいきませんでした。設置工事をしている時は、強風が吹かなかったのでよくわからなかったのですが、実際に吹いてみると、いろいろ問題が出てきました。

 「強風が吹くと、板が振動して、バタバタとすごい音がする」
ポリカーボネイト樹脂は、薄くても非常に丈夫なのが特徴ですが、その分、ペラペラなので、バタつくのです。
「板本体が割れることはないが、取り付け枠ごと壊れてしまう」
枠ごと外れて、落下したことがありました。幸い、外の地面ではなく、内側の廊下部分に落下したため、大事には至りませんでしたが、いずれにしろ困ったことです。

 取り付け工事をした業者も、「注文されたことをやっただけ」であり、彼らは防風の専門家ではありません。そこで、私のほうでちょっと調べてみました。「所さんの目がテン!」という科学番組で非常に参考になる事例を紹介していました。

「完全に風を遮断しようとして板を使用すると、強風を板が全部受け止めるために耐えられず、壊れてしまう」
「遮断するのではなく、弱めることを目的とする」
という視点でで考えると「ネット状のものが一番」ということでした。

ネット?、と考えると、「風が全部素通りして、意味がないんじゃないか?」と思いがちですが、これが意外と効果絶大で、ネットを通過すると、風がかなり弱まります。そして、風を全部受け止めるわけではないため、ネットが壊れることもありません。

なるほど、と感服しました。

当マンションの場合も、「風が強いから、防風板で完全に遮断する」と考えるのではなく、「ネット状 または、 ザル状に穴のあいている板で、”風を弱める」ことを考えればよかったのです。住民としても、「風を完全にゼロにして欲しい」と思っているわけではないのですから。

 こういったことって、知ってるのと知らないのでは全然違うなあと感じました。
 



2008/2



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