管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

夜だから 日曜だから できない




そんなの言い訳に過ぎないです


 当マンションのように、日中の通勤管理のマンションでは、当然ながら、夜間や日曜祭日は管理人がいません。

 このため、
「夜になると、車をマンション内の通路に置く人がいるんだよ。困るんだよな。でも、管理人さんがいないからどうしようもないなあ」
「土曜日の夜になると、玄関ホールで酒盛りをする高校生グループがいるんだ。でも、管理人さんがいないから注意してもらえない」「アルミ缶回収の日は、早朝に、ホームレスがやってきて、ゴミ置き場を漁るんだよ。止めてほしいけど、管理人がいないからなあ」「日曜日に、廊下にペットボトルが転がっていた。清掃員がいないから拾ってもらえない」という声をよく聞きます。

 なんで、マンションの住民というのはなんでもかんでも管理会社にやらせようとするのでしょうか? 私には不思議でしょうがないです。

 今、世の中でも、「子供のしつけは学校でやるものでしょ。先生しっかりやってよ」とほざく保護者がいたり、「地域の防犯は行政や警察の仕事だ。不祥事ばかりやってないでちゃんと住民を守れ!」と言う地域住民がいます。おいおい、子供のしつけは親がするもんですよ。
 一部では、「PTA内で、ふだん教育に疎遠な父親が、グループを作って、子供と接する機会を作る」「自治会で夜回り組織を作って、防犯活動を行なう」といったことが行なわれてますが、こういうことがニュースとして取り上げられるということは、裏返すと、「こういう自主的に動く人たちは、日本ではまだまだ珍しい」ということだと思います。当マンションが属する地元自治会でも、「みかん狩ツアー」とか、「婦人部フラワーアレンジメント教室開催」「そふとぼーる大会開催します」といった、「遊び」に関することは熱心ですが、子供の教育とか防犯に関する活動は何もしていません。おかげで、ひったくり事件も頻発し、ますます、危険な地域になっています。無灯火自転車の交通事故も多いです。(最初からライトのついていない自転車を買い与える親の神経が信じられないです)

 「夜管理人がいない」「日曜管理人がいない」「といっても、24時間365日、常時管理人を勤務させる財力はない」のであれば、
「やれることは自分たちでやる」という考えが必要です。夕張市をご覧下さい。たった10万円の予算で立派な成人式を挙行したじゃないですか? 要はやる気の問題です。

 たとえば、敷地内の違法駐車問題。どうしたって夜間のほうが多くなります。「管理人さんがいないから注意できない」なんて思わずに、気がついた住民が「だめですよ」って注意すればいいだけの話です。「直接声をかけると、仕返しされるかもしれない。こわい」という意見があります。たしかにそうかもしれません。であれば、役員さん全員にあらかじめ「駐車違反用注意書き」を何枚か持っておいてもらって、駐車違反に気がついた人は、役員に連絡し、役員は自宅内にある注意書き書類を該当車両のワイパーのところにでもはさんでおけばいいんです。違反者に声をかけなくてもいいです。それくらいならできるでしょう。こういうことをこまめにやって、「ちょっと違法駐車すると、すぐに注意される。このマンションは住民全体がしっかりしてる」ということをわからせれば、自然と違法駐車は減ります。住民が「なんでも管理人任せ。自分たちは何も汗をかこうとしない」という態度でいると、「夜は管理人がいないから、止められる」と思って車を置くんです。
 玄関ホールで酒盛りする不良グループのことだって、翌日になって管理人が出勤してから、「ちょっとちょっと管理人さん。こういうグループがいるのよ。あんたがしっかりしないとだめじゃない!」なんてことをいったって、管理人は掲示板に張り紙をするくらいしかできません。「気がついた自分が注意する」、「直接注意するのがこわいなら警察に電話する」、そうすればいいんです。今の警察はあてにならないから、110番してもすぐには来ませんが、1時間くらい待ってればやってきて、注意してくれます。

 「○○号室の子供がエレベーター内でオシッコしてたわよ。管理人さん、しっかり注意してよ」なんてのも、その場であなたが注意すればいいんです。さすがに、相手が幼稚園児なら、あなただってこわくはないでしょう。だいたい、管理人に向かって失礼なことを平気でいえる図太い神経があれば、なんでもできるはずです。

 廊下に落ちていたペットボトルだって、気がついた人が拾えばそれで済む話です。翌日まで待って、清掃員に「あれ、拾っておいて」と言う神経が信じられません。さすがに、嘔吐物とか猫の交通事故死体なんてのは、自分で処理できないと思いますが、ペットボトルの1本くらい拾えるでしょう。
 台風で暴風雨の時に、「玄関ホールのドアが開いたままで、雨が入り込んで、ポストまで濡れてたわよ」と文句を言う奥さん。あなたがドアを閉めればいいんです。たったそれだけのことなのに、自分では一切何もやらず、なんでも管理人・清掃員にやらせようとする考え方、というか、「そういうことは管理会社しかやってはいけない」とまで思い込んでいるような勘違い、ほんと、どうしようもない人たちです。

 昔の日本では、「あ、雨が急に降ってきた。お隣さんの洗濯物、取り込んであげよう」と行動する人がいたっていうのに、今の日本人は気がついても何もしない。後から文句を言うだけ、こんな人間ばかりになってしまいました。情けない民族です。


 とにかく、
「管理の主体は管理会社ではない。住民自身だ」ということを自覚してほしいです。特に安全に関することは自分たちで動かないとだめです。


 そういえば、この前、帰宅時の通勤電車の中で、床に空き缶が一個転がっていました。乗客は自分の足元にその缶が転がってくると、蹴飛ばして、別の人のところに動かしました。そうやって、サッカーのパスのような、たらいまわしが20分くらい続いていました。最後に私の足元にやってきました。乗客全員が私の動向を隠れるようにみてましたが、私は缶を拾って、駅で降りたときに自販機の横にある缶専用ゴミ箱に捨てました。たいした手間じゃないです。なんで、20分もサッカーをするのか。拾わないまでも誰かが1回足で踏み潰して、転がらないようにすれば、少しはましなのに、それもしない。これが今の日本なのかな? 安倍君、<美しい国>って、こういう国かい?



2006/3