管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

 自殺 
板橋のおまわりさんのことも

 

 今日は2007/2/14。一昨日、昨日、今日と、ニュースやワイドショーでは、「東京都板橋警察署の宮本巡査部長が踏み切りに飛び込んで自殺しようとした女性を助けようとして、自分が死んでしまった事件」を取り上げています。

 このおまわりさん、地元では有名な「優しい、仕事熱心な警官」だったらしく、市民からの追悼の声が数多く寄せられています。
 警察といえば、ここのところ、不祥事続き。その悪いイメージを払拭しようとしてか、今回の事件を大々的に宣伝して、警察全体のイメージアップをはかろうとしているようです。マスコミも最近の「悪いニュースばかり」というところに、美談としてめいっぱい持ち上げています。新聞社のカメラマンが盗作したり、マスコミも不祥事ばかりですから、美談にのっかろうとしているのでしょう。

 これだけ、多くの人からほめられる警官なのですから、もちろん悪い人ではないと思いますが、彼の今回の行動を冷静に考え直してみたいと思います。

「交番に自殺願望の女性が現れて、相談か何かをした」
「その女性が突然、交番のすぐ前の踏み切りに入り、飛び込み自殺をしようとした」
「それを止めようと、警官も続いて中に入った」
「列車にぶつからないような場所に移動させようとしたが、だめだった」
「二人ともはねられた」
「警官は死亡し、女性は重態」

 はたして適切な行動だったのでしょうか? まず、この女性は自殺したかったのに、警官に止められ、生きながらえています。余計なお世話じゃなかったのでしょうか? どっちにしろ、鉄道は止まり、多くの人に迷惑をかけたのですから、死のうと生きようと関係ないです。まして、自分のために、「多くの市民に愛されている警察官が死んで、世の中が大騒ぎしている」となれば、おめおめと生きていられない状況でしょう。生き地獄といってもいいです。
 上記はひねくれた考え方ですが、職務マニュアル的に考えたとしても、この警官の行動はNGです。女性が踏切内に入った段階で、まず彼がすべきことは「列車非常停止ボタンを押すこと」でした。これが最優先です。向かってくる列車に危険を知らせること。これが警官としてすべきことです。そのあとに、女性を追いかけて、安全な場所に移すべきだったでしょう。この交番は踏み切りのまん前にある交番ですから、こういった非常マニュアルは当然警察官の頭の中に叩き込まれているはずなのに、なぜ、彼はボタンを押さなかったのか? 優秀な警官とは思えません。また、韓国人の事故以来、駅のホームにも非常停止ボタンが数多く設置されました。この駅にもありました。そして、多くの目撃者がいました。それなのに、このボタンが押されたのは、列車が二人を跳ね飛ばした後でした。ボタンが有効に活用されなかったことは重大なことです。このことをなぜマスコミは報道しないのでしょうか? そして、危険を見ていながら、停止ボタンを押せなかったホームの人たちのことも報道すべきです。これではなんのために非常ボタンを設置したのか、意味がないです。
 そして、警官・消防官・海猿など、市民の命を守る職業の基本、「自分が死んではいけない」ということを守れなかった宮本さん。あなたはダメな人です。あなたは、定年まで生きて職務を勤め上げ、市民のために働くべきでした。死んではいけません。

 無理やり美談に仕立て上げようとする警察&マスコミ、なんか胡散臭いです。そして、その注目度に便乗して、自分の株を上げようと、弔問に来た安倍総理もセコイです。おまけに、「ミヤケさん」と3回も間違いを繰り返すなど、言語道断、バカな奴です。


 さて、今回の飛び込み自殺に限らず、日本国中自殺がすごく増えているような気がします。マンションでもしょっちゅう誰かが飛び降りています。先日も日本テレビのアナウンサー 大杉君枝さんが自殺しました。私、彼女好きだったのでとても悲しいです。なんで死ぬのかな?

 テレビでは死体の後処理のことはなにも触れませんが、遺体を運んだ後の地面の清掃は管理人や清掃員の仕事です。誰も手伝ってくれません。嫌な仕事です。この処理をしていて、気持ちが悪くなって、そのまま管理人を辞職する人もいます。そりゃそうです。毎日巡回する度に、死体のことを思い出すでしょうから、そんな職場で働きたくないです。子供の自殺も後を立ちません。子供の死体なんてもっと見たくありません。

 そして、もっと嫌なのが殺人事件。幸い私は経験がありませんが、自分のマンションでバラバラ殺人なんかがあったらたまりません。東京の「妻が夫を殺してバラバラにした事件」なんか、ほんと悲惨です。このマンションは地下にゴミ捨て場があり、住民はいつでも出せるようになっており、ゴミ収集日になると、管理人が地下から屋外のゴミ集積場へゴミを移動させるそうです。これも大変な仕事です。そして、そのゴミの中にバラバラの死体が入っていたなんて、たまりません。今は、個人情報保護のために、管理人はマスコミの取材に対しては何も答えることができないため、管理人の言葉が報道されることはほとんどありませんが、本音の肉声を聞いてみたいものです。このマンションでは、夫の死体の血液を吸い込ませた土をマンションの周辺の植栽部分に捨てていました。植栽の管理をするのも管理人です。血だらけの土なんて触りたくないです。最悪です。

 管理人業を取り巻く環境はひどくなるばかりです。それなのに、待遇は最下層のまんま。そのまんまヒドシ。昨日の国会では貧困社会の話をしてましたが、管理人に証言させてください。国会議員に貧困層の気持ちなどわかるはずがないです。だいたい、今の国会なんて、議員同士の足の引っ張り合いばかりで、議員の主たる仕事「国民のためになる政治を行う」ことを全然やってません。不祥事続きで内部処理に追われる警察となんら変わりないです。




 公務員ついでですが柳沢厚生労働大臣の発言もひどいもんです。本音いいすぎです。ところで、「女性蔑視」といえば、「生殖能力がなくなったら生きてる意味がない」とまで言い切った石原都知事のほうがもっとひどいのに、なんで、ずっと知事やってるんでしょうか? だいたい、自分の弟夫婦は子供がいないのをどう思ってるんでしょうか? 北原美枝さんにも「おまえは無駄」と言えるんでしょうか? 弟の人気で議員になり、「弟よ」といった本まで出してもうけているくせに。



 厚生省ついででいうと、横浜市の「菅谷クリニック」、これもひどいです。元厚生省官僚で、保険金の監査担当だった現病院理事長がその知識を悪用して、保険金の二重請求を行なっていました。そのうえ、肝心の治療自体(美容整形)がひどく、、まともな医療を行なっていません。まったく、官僚という連中は・・・






2007/2



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