管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

 成功報酬型のマンション管理士顧問契約は
あかんでしょ???
 


2014/10

今、注目している、新しい「理事長さんブログ」があります。

それは、一般的なマンション住民の目線で、過去の自分の奮闘の様子を記録されている、良質&貴重な理事長ブログだと思って、注目し、読み続けています。(ただ、「思い出しブログ」なので、時系列がややこしく、また、そのブログの背景とか文字の大きさの関係で、ちょっと見にくいのが欠点です)

このブログなんですが、私のブログの読者の人からも指摘を受けたのですが、どうも、気になる点があります。

それは、ずっと読んでいると、
「これって、Mさん(ブログ上では実名記載)という、マンション管理士さんの”ヨイショ”ばっかりではないか?」 という疑問が湧き出てきました。

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M先生(※実際は実名記載)のお仕事ぶりは、さすが!の一言に尽きます。
契約後は、プロのお仕事ぶりを頼もしく、また個人的には、そのプロセスを興味深く、楽しみながら拝見させて頂きました。
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しかしながら、一番確実で有利な投資は「M先生とのコンサルティング契約」だったと感じています!
なにしろ2年で完全に元が取れる投資ですし、他に類を見ない高利回り!(笑)
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これらに限らず、この「理事長さん」のブログには、「Mマンション管理士」さんを賛美する文章がいっぱい出てきます。
大変失礼かとは存じますが、こういうのって、ある種、「宗教の教祖を褒め称える」のに似ていて、なんとも、胡散臭いです。
ご自身のマンション名は出さず、管理会社の名前はアルファベットにして、でも、マンション管理士の名前だけは、実名、って、これもなんか怪しいです。

よく、読売新聞なんかに、「マンション管理に関する取材記事」のように見せかけて、実は、某管理会社の宣伝ばっかりで、よ〜く見ると、欄外に小さな文字で「全面広告」と書いてあって、「なんだ。記事と見せかけた、宣伝か」とあきれるのがありますが、これに近いです。

つまり、他の方からの指摘の通り、「このブログは、実は、Mマンション管理士さん自身が、管理組合理事長を装って、自画自賛のために書いているのではないか? 偽装ブログではないのか?」と、私は、個人的考えとして、疑っています。

「これほどの労力を使って、そこまでするか?」と、反論する人もいるかもしれません。でも、今は、マンション管理士が稼げない時代です。そこまでするん じゃないでしょうか? マンション管理士には守秘義務がありますから、「そのマンションの具体的な名前を教えてほしい」と真実を追求しても、「守秘義務が あるため、教えられません」と答えればいいですし。


その他にも

「M管理士と、この理事長さんの文体が似ている」
「M管理士がやっているブログも、この理事長さんがやっているブログも、両方共、同じ、プロバイダーのブログ」
「両方共、同じ、ブログランキングに参加している」
「理事長さんのブログからのリンク先は、みな、このM管理士の関係するサイト」
「この理事長さんは、もともと素人のはずなのに、やたら、マンション管理に詳しい」

「>>>当マンションは人口30万の地方都市に有り、地域はここ10年程マンションの建設ラッシュが続いている。通りは幹線道路に面してない事から比較的 静かで、小さい子供さんがいても安全面では安心できる。小学校も徒歩7〜8分と、子育て環境としては申し分のない立地条件。地価も比較的安い地区ゆえ、マ ンションもお手頃価格。若い世帯の初めての物件購入が80%、かたや戸建住宅から身軽にと、熟年世代の住み替え組15%、その他が5%。>>> 
ブログの 最初には、このように書かれているが、一般の女性がこんな、不動産鑑定士みたいなことを書くだろうか? マンション名を出さないという「個人情報保護」を しているわりには、詳細な情報を出し過ぎではないだろうか? また、”子供さん”という書き方は、業界側の表現であり、住民サイドなら「子供」と書くと思 う。」

「マンション管理士と契約する際に、M氏の他にも、別の会社を候補に入れているが、他社に関しては”A社”と記述しているのに、M氏に関しては、実名で会社名と名前を記述している」

「G社が、私の知っているG社だとすると、ここは、、もともと、わりと安い管理委託費であり、それを50%削減というのは、さすがに無理ではないか? G 社という名称を出せば、”あ〜、あの会社の管理品質はひどいからねえ”という印象を持つ人は多いから、読者に、管理会社を敵対視させるのが容易。そういう 意味でG社という名称を使っているが、実際は、G社ではなく、G社さんをダシに使っているだけではないか?」(万一、G社から訴えられても、アルファベッ トで表記していれば、「おたくのことじゃないですよ」、とごまかすことが可能)

など、怪しい点が多々あります。

まあ、確たる証拠もなく、推論だけで書いてますから、これが誤解だとしたら、Mさんに、「疑ってすいませんでした。ごめんなさい」と、謝りますが、まあ、客観的に見て、とにかく、「疑われる要素がある」というのは、間違いないでしょう。実際、私と同意見の人が複数いますし。

さて、この疑問は、あくまでも「枕」なので、その真偽はともかく、本題に入ります。



毎度毎度のことですが、
マンション管理士さんの顧問契約における「成功報酬型」というのに、私は賛成できません。

上記ブログ主は、「成功報酬型」でM氏と契約しています。

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M先生に対する評価ポイント
・組合運営全般に対するサポートが可能
・報酬について組合負担がない(あくまで削減額2年分を報酬とする為)
・10年の業務保証有り(削減効果保証付)
・最終的には、M先生の緻密なプレゼン内容と、当マンションに真摯に向き合って下さる態度が高く評価されたものと!

その後「管理の見直し」は、トントン拍子で進み、結果、1年経たずに、管理費47%の削減に成功!なおかつ管理品質は大幅に改善した!
当初、反対?気味の組合員の方にも、十分ご納得頂ける結果となりました。
>>>


なんか、ダイエット食品の通信販売の宣伝文句みたいです。(うちの嫁さんは、成功したことがありません)

このように、成功報酬型は、「管理組合側の持ち出しが不要」という利点があり、初期費用もかからないことから、管理組合としては「契約しやすい」形式です。

だいたい、問題のある管理会社というのは、大なり小なり、「管理委託費をぼったくり」していますから、管理の見直しをすれば、たいてい、どこのマンションでも、管理会社に払う委託費は削減できます。

ですから、マンション管理士に払う「成功報酬」は、きちんと払えるのですが、この方式だと、
「削減すればするほど、マンション管理士の報酬が増える」
「マンション管理士は、自分が儲けたいので、削減額を大きくしようと頑張る」
「無理な削減をしたがる」
「無理に削減すると、それは管理業務に必ず跳ね返ってくる。管理の品質が低下する」

というふうになる例が多くみられます。

というのも、「物だけ」であれば、「画期的な技術革新」なんかがあれば、大幅にコストを削減、ということは可能なのですが、マンション管理のように、「人的サービス」の分野では、そんなにすごい削減は、もともと無理なんです。

人を雇うには、「最低賃金」というのがあります。これ以下で、人を雇うことはできません。
それに、管理の「最前線の主役」は、管理人であり、その人件費をけちったら、いい管理などできません。

実際、私の知っている「管理会社を変更して、管理委託費を減額させたマンション」では、委託費項目のそれぞれにメスを入れて減額させましたが、「管理人人件費」に関してだけは、逆に、アップさせました。それまでの管理人は「最低賃金」で働かせていたからです。
「そんな金額では、いい仕事はしてもらえない。管理人給与は3割アップ。また、ワープロソフトやデジカメ、インターネットが扱える人が欲しいから、その分の技術料として、毎月2万円を余計に、資格給として払う」
という委託契約を結びました。「管理人の優劣が、そのマンションの管理を決める」ということをわかっているからです。


ということで、多くのマンション管理士が、「このほうが顧問契約を結びやすい」「儲かる」ということで、「成功報酬型」を採用していますが、私は、これは「マンション管理士業界の、自身の首を絞める禁じ手」だと思っています。

悪質なマンション管理士の場合、「成功報酬を上げるために、管理委託費をどうしても、大幅に減額しないといけない。それには、管理人や清掃員の人件費にま で食い込まないといけない。でも、最低賃金以下にはできない。だから、清掃員の勤務時間を減らす、という暴挙に出る。時間が減れば、きれいに掃除できるわ けがない」ということまでするそうです。


成功報酬型では、一見、「管理委託費が大幅に削減されて、万々歳」と思いがちですが、管理の質も下がりますから、長い目でみれば、「失敗したなあ」になります。

これに関しては、「はるぶーさんのブログ」でも、同様のことが書かれています。
http://ameblo.jp/haruboo0/entry-11212975700.html
これを読んでもらうと容易に理解できると思います。

また、名古屋マンション管理サポートさんのHPでも、

>>>管理費の削減などで、年間削減額の30〜50%の成功報酬を要求される専門家もみえますが、当会はマンション管理士のNPO法人ですので、管 理費の削減ばかりではなく、継続的にお付き合いができる管理会社をお勧めしております。成功報酬型は、どうしても価格優先で選ぶことになりますが、これは 長い目でみますと管理組合のためになりません。
>>>と書かれています。

ネット上で少しつきあいのある「メル住み心地事務所」さんも、

>>>
今年からいわゆる『成功報酬型』の管理費削減を一切やめたことが原因で売り上げは一時的に落ちています。しばらくは厳しい経営ですね。

でも、将来は明るい。

とても明るいです。
>>>
と書いています。

というわけで、これは暴論かもしれませんが、「成功報酬型」で契約しようとする、というだけで、そのマンション管理士は「三流」だと、私は考えます。(あくまでも個人的見解です。真実とは違うかもしれません)

さて、今回、問題にしているマンションのことを推測してみると。本当に管理会社がG社なのかどうかは別として考えて。
築6年で40室のマンションという条件で一般相場で計算すると。(おそらく、エレベーターは一機) 分譲当初の、分譲会社系列の管理会社がそのまま管理をやっていると思われるので、そのへんのボッタクリ度も勘案すると。

「管理人は、週5日 4時間ずつの勤務」ということを考慮し、乱暴かつザックリと、今までの年額管理委託費は、600万円と推計して、架空の計算をしてみます。(この金額も、「けっこう安い」と思われるので、この程度ではボッタクリとは言えないけれど) 
そして、削減率が47%ということですから、削減費は282万円。削減後の管理委託費は、318万円となります。

管理人の勤務時間は、以下のように削減されました。

>>>
管理人の清掃業務は一日2時間半程度、とのM先生の調査・診断により、見直し後は一日3時間勤務に変更し、週4日勤務&勤務曜日、勤務時間は14〜17時等が、管理員業務仕様書にしかと明記された。
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週12時間かあ〜 すごいです。
それに、M先生の診断というのは、管理人業務というのは、ほとんどが清掃業務で、清掃業務を除いた「管理人業務」は1日=30分でいい、と考えているってことのようです。なんか、管理人業務もなめられたもんです。

私服から制服へ   制服から私服へ

という着替え時間を合計10分すると、実質、20分ということになります。清掃時は、当然、管理室の外ですから、このマンションでは、「管理人は電話番もしなくていい」「来客の応対もしなくていい」って考えているようです。

また、「管理人業務は1日20分」ということは、清掃の途中で、住民につかまって、あ〜だこうだ、言われても、「清掃中ですから」と、話を聞くのを断ってもいい、ってことなんでしょう。
これじゃ、日報も書けないです。ゴミ収集の立ち合いも無理でしょう。(14-17時に来るとは限らないし)
ルール違反ゴミがゴミ置き場に出されても、対処はできませんね。放置するしかない。
出入り業者の立ち合いも無理。デジカメ持たせて「何かあったら撮影していて」と頼むのも無理。
要するに、「これじゃ、もはや、管理人ではない」ってこと。

いろいろ問題のあるマンションだったら、管理人業務の比率は高くなるはずだけど、役員さんががんばって、全部やってくれるのでしょうか。そういうことをしてくれない役員ばかりだから、スラム化したんじゃないでしょうか?

この管理人さんは、
>>>
・自治会からの伝言に対し「私は、単なる清掃人。それは理事長に言ってくれ!」と。
>>>
というように、「単なる清掃人」と答えたらしいですが、週12時間では、たしかに、「単なる清掃員」です。管理人と名乗っては「偽装」になるでしょう。

この理事長さんやマンション管理士さんは、管理人さんとか清掃員さんの個人の身になって考えたことがあるのでしょうか?

時給800円として、1日3時間の勤務で、2400円。週4日で、9600円。
通勤時間が30分(かなり短いほう)として、往復1時間。3時間働くために、往復1時間をかけ、最低賃金の仕事をする。きわめて、非効率だ。これじゃ、求 人をかけても、なかなか応募はないだろう。無論、「優秀な人」など来るわけもなく、「最低限度の日本語の日常会話ができる人」程度の人しか来ないだろう。

でも、それでいい、と思ってるんですねえ。

Mさんって、どうも、「管理人についてのこと」は、ド素人にしか思えないんだけど、このマンションは、まだ新しいけど、これから古く なってくると、いろいろと老朽化に伴う種々雑多な仕事が増えてくるってことはわかってないんだろうか?  これじゃ、設備の異変も気が付かないだろうし、 電球の交換すらできないでしょう。まして、「ドアヒンジの調整」なんて、完全に無理。

フロントがアホな会社ほど、管理人は優秀な人が求められるのに。質なんかどうでもいいんだなあ。その程度の認識しかないのかあ。  私は、非常に悲しい。



さて。
今回の成功報酬型契約は2年間ということなので、M管理士の報酬は、282万円の2年分で、564万円になります。
10年間の業務保証というのがあるので、それが、どの程度の仕事内容なのか精査しないといけませんが、「電話やメールでの相談」と考えて、その分は、月額2万円。それが、2年の契約後も8年間続くと考えると、8年分は、192万円。

報酬の564万円から、この192万円を引くと、372万円。
つまり、この372万円が、「管理業務見直しに関わる2年間の報酬」ということになります。
372万円を24ケ月で割ると、月額15.5万円、ということになります。

恒常的な顧問契約をする一般的なマンション管理士の報酬が、月額4〜6万円ということを考えると。はたして、どちらが、管理組合にとって、得でしょうか?

もちろん、もし、私が、マンション管理士で、「マンション管理士業でボロ儲けしてやろう」と思っていたら、絶対に、成功報酬型にするでしょう。そのほうが儲かりますから。

さて、そんなことを思っていると、理事長さんのブログには、ある管理人さんから苦情コメントが書き込まれました。
「管理人は管理委託契約の内容を読んでいない」というブログ記事に対する反論です。「私は、管理委託契約の内容をちゃんと読んでいるよ」というものです。
それに対する、ブログ筆者の回答が。

>>>
通りがかりの管理人さん
コメントありがとうございます。
M先生が、この件についてご自身のブログに書くと言われました。
その方が、真意が伝わると思いますので、下記のブログをお読みいただけますでしょうか?

http://livenet.blog77.fc2.com/blog-entry-2914.html
>>>


なんで、自分のブログに書き込まれたコメントの回答を、マンション管理士に丸投げするのでしょうか?
これも理解できません。このブログ主は、現在、M先生の指導のおかげで、かなり専門的な知識もお持ちのようです。であれば、自分自身で容易に対応できると思います。でも、しません。

さて、そのM管理士さんですが、その人のお名前でネット検索したら、「大規模修繕委員会の運営方法がすべてわかるサイト」というのがヒットしました。

「すべて」とは、大きく出たなあ。すごい自信家なんだ。でも、この人、中部電力出身なんだ。中部電力ということは、「原発は絶対に安全です」と、ウソを言い続けてきた極悪会社だもんなあ。やっぱり、なんか、怪しいなあ。

それに、この人の「取得資格」のところ。

<マンション業務管理主任者>
って書いてあるけど、そんな資格はありません。「管理業務主任者」ならありますが。

<宅地建物管理士主任>
こんな資格もないです。「宅地建物取引主任者」ならあるけど。

ミスタイプとか誤植というのは、あっておかしくはないものだけど、これだけ、大事な「国家資格」を書き間違えるだろうか?
ますます怪しい。

それに「取得資格」という項目なのに、「 ・財)住宅都市工学研究所 特別研究員」「・マンション役員経験者大規模修繕委員長経験者 」って書いてあるけど。それは「資格」じゃないでしょ?

う〜ん。健康食品の通販番組よりも、もっと怪しくなってきた。

さらに
自身が代表を務める「Gマンション管理相談センター」のサイトの「実績」という項目に、「管理費見直し 50%コストダウン」って書 いてあるけど。「管理委託費50%削減」ならわかるけど、「管理費を5割削減」したら、そのマンションの管理は成り立たないと思うのだけど。この実例の詳 細を知りたいなあ。
マンション管理士が、「管理費」と「管理委託費」の区別を知らないわけはないんだけど。


まあ、そんなこんなで、この理事長さんのブログを、普通に読み解けば、「委託費を半額にして、かつ、管理の質を向上させた」なんてことが、ありうるわけがない、とすぐわかると思いますけど。はてさて。真実は、頭の悪い、「社会の最下層人間」である私にはわかりません。




2014/10



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