管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

外部の人の犯行ってことに偽装
「ウソも方便」ってことで




2014/10


 はるぶーさんのブログで、

「総会資料に、以前の理事会の悪口を書いてはいけない」

というのがあったが、まさにそのとおりと思う。特に、総会資料は、全員の目に触れるものだし、ほぼ永遠に記録が残る。場合によっては、仲介不動産会社などの「他人」が閲覧する可能性もある。ある意味、「広報誌」に近い性格のものであるから、そこに、「誰が悪いかはっきりわかってしまう文章」はまずいと思う。

各月の理事会議事録であれば、多少、個人名は避けて、濁して、書けばいいと思うが。


ところで、マンションというのは、一種の、共同生活なので、住民は、「仲間」とも言えます。
その「仲間」が、「悪人」というのは、やっぱり、気持ち的にはいいものではなく。

管理費滞納問題なんかもそうですが、マナー違反住民の件なんかも、本当は、理事会の席上で話したくはないのです。誰でも。だって、「そういう悪人といっしょに暮らしているんだ。自分は」と思うわけだから。

そこで、「他人のせいにできるものは、他人のせいにしてしまおう」という姑息な手を使うことがたまにあります。

実際に今、うちで問題になっているのは、「粗大ゴミ置き場の改修工事」。
改修といっても、「カギのかかるドアを取り付けよう」という話です。

今は、防犯カメラがあるので、犯人が誰だかわかるのですが、粗大ごみの不法投棄がすごくて困っています。
実際の犯人は、どれも、「素行不良住民」で、私ももちろん、役員のみなさんも、「あの人に注意するのは嫌」「どうせ、何も言っても、聞く耳がない」「何をしたって無駄」という人です。

そこで、「鍵をつけられる扉をつけて、物理的に、不法投棄を防ごう」ということになりました。

この案件を提案するときに、「住民の中に悪い奴がいて・・・」と書きたいところですが、やっぱり、悪人が身内にいるというのは、みんな嫌なわけでして、そういう時は、「外部の人間が不法投棄しているようだ」ってことにします。

第三者の犯行にして、「住民はちゃんとしている」って、カムフラージュするのです。

ゴミ置き場が汚くされるのも、「ホームレスが空き缶あさりをするからです」としたこともありました。(私は、ホームレスの中に顔なじみもいるから、ある程度犯人が特定できるようにするのは、すきじゃないけど、理事長がそういうことにしたらしい)


特に、今担当しているフロント君は、この手法が好きで、「住民の皆さんが気持よく居住できるように」という配慮で、外部に濡れ衣を着せまくっています。

ただ、私としては、「内部に悪い人がいるんだよ」ってことも、少しは住民に知らせないと、役員さんたちが、内部浄化のための改善努力を怠るので、その点で、フロント君と意見対立したりすることもあります。

さじ加減が難しいですな。  共同生活ってのは、気を使うものです。





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