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マンション管理最前線

2014/4 消費税増税の悪影響がリフォーム工事に








  名作大ヒット映画「風と共に去りぬ」は、その昔、「1年365日24時間。世界のどこかの国のどこかの劇場で上映されている」と言われました。それほど、世界中で愛されている映画だった、ということです。

さて、老朽化した当マンションでも、
「毎日、どこかの部屋でリフォーム工事が行われている」という状況です。
今日も、同時に2ケ所でやっています。
リフォームって、「別に管理人に仕事なんかないだろ?」と思われるかもしれませんが、「作業用車両の駐車位置」「職人のトイレ」「振動騒音に対する苦情の処理」「業者が汚してしまった、共用廊下の掃除」「業者がぶつけて、へこましてしまった、エレベーターの入り口の後始末」などなど・・・・・  けっこう、たくさんの仕事があります。特に、今は、こういう業者の質の劣化が激しく、ミスも多くて、その始末にまで駆りだされて、もう、大変。

「ミスは ダメよ ダメダメ」と言いたいところですが、実際は多いです。


さて、この前のニュースで、「大阪府の、新築された、身障者用のスポーツ施設が欠陥建築だった」というのが報道されていました。

「雨漏りがする」「壁にひびができた」「車椅子用のトイレなのに、鏡が高い位置にあり、使えない」・・・ という不具合のオンパレード。
施工不良だけでなく、設計もおかしいものがあり、どうしようもない、ひどい建物でした。

普通、こういう建物を作った業者というのは、「非難」をおそれて、逃げまわるものですが、今回は違っていました。堂々と、テレビカメラの前で反論していました。

「消費税導入前の、駆け込み建築ラッシュの時に、作った建物。当時は、職人不足、資材不足で、とてもじゃないが、通常の納期では建物を作れなかった。”この状態では無理だ、引渡し日を延期してくれ”と、注文主の大阪府に頼んだが、府の答えは”約束通りの納期で作れ”。それで、無理をして作ったから、こうなった。欠陥建築になるのは当たり前、大阪府が悪い」

まあ、大阪府の役人が、バカばっかりというのは、世界的に有名で、不良役人の巣窟と言われていますが、これほど、見事に堂々と反論する建築業者ってすごいです。驚きました。

詳細は、このHPを参照願います。読むと、呆れ果てますよ。最初の設計からしておかしいですから、「役人がアホ!」としか言えません。(給料返せ、ボケ!)


そうなんです、2014/4消費税増税導入前の、駆け込み需要というのは、ほんとすごかったのです。オリンピック誘致も決定し、その影響で、ものすごい「職人不足」「資材不足」「建築経費の値上がり」が発生しました。

当マンションの近くの新築マンションでも、竣工が1ケ月遅れて、そこに引っ越す予定の、うちのマンションの住民が、「引っ越しの予定を延期する」という事態にもなり、あちこちで、混乱が生じました。

当マンションでも、「増税前に、大掛かりなリフォーム工事をしてしまえ」という人が多く、毎日、マンション内の2ケ所以上で工事が行われていました。それも、「資材の搬入が予定よりも遅れる」とか「内装業者の手配がつかないので、3日間工事を休む」とか、まあ、いろいろと、予定外のことが起きて、しっちゃかめっちゃかでした。

人手不足というのは、本当に感じました。「こんなのプロの職人じゃないだろ?」っていうようなレベルの低い人がたくさん来ました。こういう人たちは常識を知りませんから、「廊下を養生する」とか「エレベーターを養生する」といった知識もなく、そういうのを、こっちがいちから説明しないといけません。また、廊下を汚しても、平気で放置しますから、「ちゃんと掃除しないとだめじゃないか」と怒らないといけません。ほんと、疲れました。

その後、増税すると、駆け込み工事はなくなり、「工事バブル」は、いったん、沈静化したのですが・・・・・


今、起きているのが、「やり直し工事ラッシュ」というもの。
駆け込みで慌てて行われた工事に、「ミス」や「不具合」が発見され、その「やり直し工事」が今、さかんに行われているのです。これの相手するのも面倒なんですよ。

 特に多いのが、「壁紙のクロス」の張替え作業のやり直し。これが多いんです。もう、最近は、慣れっこになって、リフォーム業者、事前申告した日程にプラスして、「すいませ〜ん。ちょっと、やり直しがあって。来週の火曜日にも、作業をしたいんですが、いいですか?」と言ってきても、驚きもせず、揶揄もせず、「はいはい、いいですよ」と苦笑しながら受け答えしています。

あ〜、バカな政府が決めた増税のおかげで、こっちが迷惑受けています。困ったもんだ。


2014/6



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