管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

イロハのイ 自衛隊とエレベーター







 

 (写真はイメージ)

 同じようなことを過去にも書いてますが、安全に関することゆえ、また書きます。

 
自衛隊の大湊基地で、機関砲を住宅街に向けて乱射しました。機関砲といえば、人間どころか、自動車だって吹っ飛ばす威力のある兵器です。自衛隊はヒスボラじゃないと思うんですけど。

 公務員が腐りきった外道であることは皆さんご存知でしょうが、「書類を間違えた」程度のミスならまだしも、機関砲を乱射というのはシャレになりません。この事件、「射撃訓練時に弾が残っていないか確認する」ことを忘れ、かつ、「整備時に確認する」ことも忘れたという、ダブルミスによって引き起こされました。

 本来ならありえないことなんですが、実際に起こりました。おそらく、隊全体が怠慢こいているんでしょう。ひとつの事故の影には30の小さな事故が隠れています。どうしようない組織です。今回のバカ隊員、「殺人未遂犯」として逮捕、懲戒免職にして下さい。

 

次に、
東芝エレベーターの死亡事故。私の知り合いの管理人さんのマンションでは東芝エレベーターのため、住民が不安がり、管理人さんを通して、「うちは大丈夫なの? 今回の事故はなんで起きたの?」 と問い合わせしました。東芝といえば大手会社であり、すぐに対応するかと思いきや、その日は、「まだ詳細は調査中のため、お答えできません」との返事。しかし、事故後数週間たった今でも、返答はないそうです。「大手のくせにいい加減だなあ。前は”シンドラー事件のため、うちに仕事が戻ってきました”とかいって、喜んで、えらそうにしていたくせに・・・」と、その管理人さんはあきれています。

 昨日のこと、ある機械関係の会社の人と話しました。東芝エレベーターの事故の話になりました。その人によると。

「今回の事故は、点検員2名の意思の疎通がうまくいかなかったために起こったようです。実はこの業界ではよくあることです。東芝のような大手の会社でも、関係なく、ありうることです。その前に起きたシンドラーの事故(高校生の死亡事故とは別で、そのあとに起きた点検員の事故)も同じようなことなのですが、エレベーターの点検作業では2名で点検することがよくあります。実は、2名ともベテランの社員である必要はないんです。専門知識を持った点検員が一人いれば、もう一人はド素人でもなんとかなるからです。実際、2名で点検する時は、一人のベテラン社員の言うとおりに、もう一人がカゴ内でボタンを押したりしている程度のことしかしていないため、それこそ、学生アルバイトだっていいんです。ですから、おそらく今回の事故も、ド素人の点検員が、間違ってボタンを押してしまい、ベテランの点検員を殺してしまったのでしょう。大手エレベーター会社でも、人件費削減のために、そういう「ベテラン&ど素人」の組み合わせで作業をさせることはよくあることです。」 

 う〜ん、なんかこわいですねえ。だとしたら、今回の事故は、偶発的というより、会社の構造的欠陥により必然的に発生したものといえるじゃないですか? コスト削減の犠牲になって死んだってことですか。もしかして、そういう事情があるから、事故の説明を遅らせているんでしょうか? 殺した側の点検員は生きているんですから、普通だったら、事故原因はすぐに判明するはずなのに。

 それにしても、機械を扱う人間というのは、きちんとマニュアルを守らないと命にかかわります。こういう、イロハのイがわからないスタッフがどこの業界でも増えてきました。恐ろしいです。

<追記>
その後のことですが、結局、今(2016年)に至るも、東芝エレベーターからの「死亡事故の原因説明」はなかったそうです。ひどい企業ですね。さすが、原発作ってる企業グループだけあります。腐りきってるんでしょう。(※今回の記事は事実なので実名で表記しています)


2006/9



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