管理人はつらいよ   
マンション管理最前線

 電灯交換記録簿   


 
 この仕事をしていて、いつも思っていながら、実際にはできなくて、はがゆいこと。

 元、設備関係の仕事をしていた人が管理人になると、設備に関することは一生懸命にやる傾向があります。そういう人だと、「共用部照明電灯交換記録簿」もきちんとしたものを作成・管理します。

 うちの場合、前任者も理系ではなく、私も、文系→流通業ですから、あまり電気のことは詳しくなく興味もありません。そんなわけで、「記録簿」といっても、1冊の専用ノートを作り、そこに、「○月○日 ×××号室の前の18W蛍光灯を交換した」といったことを書いていくだけです。

 ちゃんとした記録簿というのは、ひとつひとつの電灯ごとに、「いつ交換した」、あるいは「いつ、どのような修理をした」ということを記録しておくものです。ただ時系列に「いつ、どこの電球を替えた」だけを記録するものではありません。他のマンションの管理人さんには、細かな表を作成して管理している人もいます。こういう形式だと、その電灯ごとの履歴が一目瞭然なので、「301号室前の電灯は2ヶ月前に交換したばかりなのに、また交換というのはおかしいなあ。電灯器具自体の故障かもしれない?」などといったことや、「やはり、雨風にあたりやすい場所の蛍光灯は早く切れるなあ」「三菱より東芝のほうが長持ちするなあ」といったこともわかりやすいです。

 そんなわけで、きちんとしたものを作りたいといつも考えているわけですが、そのためには、まず最初に「照明器具全部に、場所を特定するためのナンバーをつけなければいけない」という大事業があります。実際、当マンションの場合、場所特定がしづらくて困っています。例えば、玄関ホールだけでも20個の電球がありますが、これを交換した際は、「管理室前」とか「奥」とか、かなりアバウトな書き方をしていて、この記録をあとから見ても、「前回はどこを替えたんだっけ?」と悩むことがあります。番号や記号をふっておかないと、ちゃんと特定できないのです。廊下にしても、当マンションの場合、部屋と部屋の境目あたりに電灯があるため、実際は同じ場所なのに、その日の感覚によって、「610前交換」と記載したり「611前交換」と記載したりします。けっこういい加減なんです。

 毎月1回来る設備点検員もそのことを気にしていて、「報告書に、”311前”と書くか”312前”と書くか迷ってるんだけど、管理人さんは、あそこの電灯のことはなんて言ってるの?」とか聞かれることがあります。「全部にナンバリングしておかないとだめだよ」とも言われました。「そんなこと言われても、私の仕事じゃないですよ。会社でやってくれませんか?」「え〜? うちの会社がそんなことやるわけないじゃない。一銭にもならないんだから」 こんな調子です。

 実際問題、全部にナンバリングするとなると、一回すべての照明器具をきれいに清掃する必要があります。マジックで直接書くにしても、シールを貼るにしても、埃まみれの状態じゃだめだからです。実は以前、これにチャレンジしたことがあって、「こんなたくさんの照明をきれいに掃除するのは無理だ。」と挫折したことがあります。
 マジックで書くとすると、私のような字の下手な人間ではだめです。シールが一番いいのですが、テプラはないし、どうしたものか? また、玄関ホールなどのかっこつけた照明器具に大きな文字で書くと、住民から「みっともない」と苦情が来るでしょうし小さすぎると見えないし、どうにも難しいものです。表を作成するのもかなり大変です。エクセルで作ればいいのかもしれませんが、このあと何年もずっと使い続けることを考えると、やはり普通のノートのほうがいいと思います。後任者がPCを使えるわけはないでしょうし。(それに私、エクセル苦手なんです)

 こんな話をフロントにすると、「特に今都合が悪いわけでもないんだから、今までどおりでいいんじゃないの?」という、"予想通り”の言葉が返ってきました。どうせ、新しくノートを買うときも自腹になるだろうし、やっぱり、現状のままでいくしかないかなあ?

 マンションに限らず、ビルを作るときは、竣工時に全照明器具にナンバリングしておいたほうが、あとあとの管理が楽だと思うんですけど、どうでしょうか? 姉歯さんに聞いてみたい。



2006/1



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