管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

GW狂想曲
行楽地の近くのマンションは大変

 今年のゴールデンウィークも終わりました。昨夜のテレビニュースでは、ゴールデンウィークの日本全国の行楽地における「困った奴」の特集をしていました。

 <河川敷 バーベキュー大会>
 東京の某大きな川、(たしか、アザラシのタマちゃんで有名なところ)の河川敷はGW期間中、バーベキュー広場と化すそうで、すごい様相でした。ウィスキーの一気飲みをするバカ、胴上げしながら酒を飲むバカ、川に飛び込むバカ、花火を水平方向に発射するバカ、たちションするバカ、・・・・ 大勢のバカがいます。騒音公害、このバカどもが止める違法駐車も大変みたいです。実はこの近くに知人がいるため、「テレビ見たよ」と言って電話して、その知人からも、さらに詳しい話を聞きました。

 そして一番大変なのは、「発生するゴミ」です。この時期は行政側が特別にゴミ置き場を設置する(仮設トイレも)そうですが、ここに入れることさえせずに放置するバカ、指示された分別をしないでただ放り投げるバカがいるそうです。また、ペット連れのバカが残していく、犬のウンコもすごいようです。最悪なのはゴミを川に捨てるバカ。バーベキューの鉄板を合成洗剤たっぷり使って、川で洗うバカもいます。そして、宴の後、その場に残されたゴミは最悪です。帰り際に近所で立ちションしていくバカもいます。
 しかし、馬鹿もいれば、神もいる、それが人間界で、ゴミを処理する人がいます。清掃業者ではなくて、ボランティアです。行楽に来た人たちが、他の行楽客の傍若無人ぶりにあきれ果てて、そいつらの分まで掃除して帰るケースもありますが、組織的にボランティアが集まって掃除している地元のグループもありました。その人たちは、近隣のマンションの住民有志だそうです。
 行楽帰りのバカどもが、近くのマンションにゴミを捨てて、そのまま帰っていくことが多いそうで、ゴミの不法投棄の被害者です。(わかりますね、この気持ち) この人たちが、自分たちが住むマンションのすぐ近くの河川敷をきれいにするために集まって、清掃活動をしているそうです。(えらいなあ) でも、大変です。「分別していない」「ソースだなんだと、汚いものがたくさんある」「生ゴミがいっぱい」「包丁をビニ−ルのなかに裸で捨てて帰っていく奴がいる(ボランティアの若者が手をケガしていました)」「鉄板やガスボンベをそのままにしていく(物を大事にしない時代になりました)」「自分たちが場所とりのために敷いたブルーシートに、宴会で使ったものすべて包んで、丸めて、そのまま放置していく」・・・こんなのを処理するのですから、すごい大変な作業です。

 この手のバカはエスカレートすると際限ないようで、カラオケの機械を持ち込んで、かつ、その電源を近くのマンションの玄関ホールから盗んでくる輩までいるそうです。(25mのリールを二つ持って来ていたそうです。) 完璧に犯罪です。

 また、こういった奴らは飲酒運転で帰路に着くため、交通事故も起きるそうです。くわばらくわばら。


<花見>

 当マンションの近くには、地域では有名な桜の名所があるのですが、そこのすぐ隣のマンションも、上記のようなバカどもの被害に遭っているそうで、そこは清掃ボランティアなどいないため、路上に散乱したゴミ、マンション内のゴミ集積場に不法投棄されたゴミ、いずれも管理人さんが始末しなければなりません。一戸建てなら、そこの住民が「しょうがないなあ」と言って掃除するでしょうが、マンションの場合、「管理人がやるもの」とみんな思ってますから、誰もやりません。そこの管理人さん、花見の季節は、「月曜日に出勤するのが怖い」と言ってます。「桜も嫌いになった」と言ってます。わかります。草花というのは見てるだけだといいんですが、その管理は大変で、桜なんか、花びらは散る、そのあとの細い茎は散る、実は散る、秋には葉が散る、と最悪の木です。私も嫌いになりました。



 いずれにしろ、行楽客はよそからやってきて汚していくだけで、本人は楽しいでしょうが、そこに住んでいる人にとっては迷惑なだけです。「楽しむ」「美しいものを愛でる」、それには最低限のルールがあります。
 



2005/5