管理人はつらいよ   
マンション管理最前線

コピー機




  このマンションのいいところ。それはマンション内(集会室)にコピー機があることです。私は自前でいろいろな掲示物や配布物を作成しますが、そこで必要なのはコピーです。その他、点検報告書などの書類も管理組合さんに渡す前にコピーをとっておいて、管理人室として保管をしています。もし、小規模マンションのように、コピー機がなかったら、その度に近くのコンビニに行かなければならず、大変な手間です。会計も、毎回会計担当役員にお願いして「コピー代200円お願いします」と、お金をもらうことになります。面倒です。ですから、コピー機があって、いつでも自由に使えるのは、本当にありがたいです。

 ここでは半自主管理のため、総会や理事会の資料もほとんどが自分たちで作成しています。ですから、コピー機は活躍しています。総会資料といえば、何千枚というスケールですから、コンビニコピーではとても無理です。といっても、最新オフィス用の高級コピー機は高価で置くことはできません。業務用の中の「最低ランク」のコピー機です。いちおう最新型ですが、「電源を入れてから使えるようになるまでに3分かかる」とか「コピーのスピードが遅い」のが難点です。それにカウンターが二桁しかないため、99枚以上のコピーを一度にとれません。居住者全員に配布するときは、何回もボタンを押さなければなりません。時間もものすごくかかるので、役員さんはボタンを押して、管理人室でお茶を飲んで世間話をして、戻ると、ちょうど99枚のコピーが出来上がっているようなスローペースです。もちろん「ソーター」機能等もなく、シンプルにコピーをとるしかできません。

 リース料は月8000円くらいです。それにトナーが1個3万円くらいかかります。トナーの料金にはコピー機のメンテ料金も含まれた契約になっています。ですから、総会時期はともかく、年間で考えると、単価は1枚10円は超えます。経済的とはいえません。しかし、たくさんの資料を持ってわざわざ外に出かけることもできませんから、仕方ありません。

 今はパソコン用のプリンターも安くなりました。パソコンワンセット買ったほうが安いかもしれません。(しかし、印刷時間は膨大にかかります)  大規模マンションで印刷枚数が大量のところは、簡易印刷機という手もあります。それぞれの実情に合わせたものを導入するのがいいでしょう。

 新築マンションでは、管理会社が勝手に高額なリース料金のコピーを契約してしまって、多大な経費がかかっているところもあるようです。分譲会社も管理会社も、そのマンションにとって一番リーズナブルな維持管理ができる設備のことを考えずに、目先のかっこよさだけを追求したものを取り付けています。コピー機などは最初から設置せずに、住民の意見を聞いてから設置しても遅くはないです。


2003/5