管理人はつらいよ   
マンション管理最前線

 抜き打ち  突然来るフロントマン
 




 管理人という仕事、嫌なことも多いですが、いいこともあります。一人部署なので、社内の人間関係に気を使う必要がありません。気楽です。監視もないため、自由度が高いです。

 社内で、管理人と接触する人間というと「フロントマン」です。彼は毎月2〜3回、マンションを訪問します。この際、以前のフロントは、事前に「今から行きます」と、電話をくれたのですが、今のフロントはいつも突然来ます。
 どうやら、社のほうで、「フロントがマンション現場に行く時は、事前連絡せずに突然行って、さぼってたり、テレビ見てたりしていないか、調べろ」といった指令が出ているようです。
 
 これって、たしかに、管理人サイドからすると、「いつくるかわからないから、下手に手を抜けない」という緊張感を生み出すのにはいいんですが、やはり、困ります。

○会社宛の書類を郵送したら、そのあとにすぐにやってきた。来るのであれば、手渡しできたのに、手間と切手代を無駄にした。
○会社宛の書類をまだ整理していない時に来られて、渡し忘れた。会社に伝えることがあったのに、ど忘れした。
○銀行へ行っている時、つまり、留守の時に来られて、なんにもできなかった。
○こみいった相談があって来たようだが、すごく忙しくて、話し相手になっている時間がなかった。

などなど、不都合のほうが多いんじゃないでしょうか? 消防署の査察なんかだと、抜き打ちが効果的ですが、同じ会社の社員同士なんですから、仕事の効率のためには、事前に連絡をしておいて、それに対して準備をしてもらっておく、このほうがいいと思います。

 でも、当分抜き打ちが続けられるようです。フロントにすれば、「行きたい時に、時間ができた時に、好きな時に行ける」といったメリットもありますし、「給料が下がったため、仕事をサボル管理人が多い」というのも事実なんで、抜き打ちしたほうがいい、ということらしいです。

 せちがないなあ。


 


2005/10