管理人はつらいよ   

マンション管理最前線

 お土産 もらいもの 



  このサイトを読んでいると、管理人に就職したい人がいなくなるくらいマイナス面が強調されていますが、実はいいこともあります。
 お土産やもらいものが、けっこうたくさんいただけるのです。

※管理会社のルールとしては、本当は、「こういうものをもらってはいけない」となっていますが、受け取るのを下手に断ると、「俺がいったん出したものを受け取れねえのか!」と怒り出す人がかならずいます。最悪、それを恨みに思って、会社の方に、(土産の話はせずに)「あの管理人は態度が悪いぞ! 首にしろ!」なんていういちゃもんをつけてくる人もいますので、いったんは「規則で受け取れないことになっているんです」と断りますが、「そんなこといわずに受け取れよ!」と、相手が強く言ってきた場合だけ、受け取ることにしています。

私の場合、本来の管理人業務以上にサービスしてしまうせいか、住民の方から「この間はありがとうね。これ北海道のお土産」などと、いただくことがあります。名産品などをもらうとうれしいものです。また、出入りの業者(ガラス屋さんとかガス器具屋さんとか)から、「いつも御贔屓にしていただいて」とお菓子をもらうこともあります。 住民が転入転出する場合も、「どうもお世話になりました」「昨日越してきた山本です。これからご面倒かけますが、よろしく」と何かをいただくことが、たまにあります。この地域は、庶民的な土地柄か、こういう贈り物の習慣については、まだまだ残っているようで、管理人としては役得です。地域のお祭りのあとでも、「余ったから」といってジュースなどをもらうこともあります。

 ただし、もらって困るものもたくさんあります。まず、自分の嫌いなもの。山内はアルコールはNGのため、ビール・お酒をもらっても困ります。清掃のパートさんもご夫婦ともに飲まないため、やはり困ります。タバコも同様に困ります。これだけ喫煙の健康問題が話題になっているのに、嗜好も聞かずに「はい、これあげる。パチンコでフィーバーしたから」とハイライトを置いていかれても迷惑です。ナマ物も歓迎しません。「今日は大漁でさあ」と魚をもらったことがありますが、一尾丸々もらってもさばけないし、それを10尾ももらっても。
 果物や野菜をくれる人もいますが、たいていは、腐りかけが多く、「捨てるよりは管理人にでもあげようか、もったいないから」という人が多いのです。ケーキも賞味期限を過ぎたものをくれたり、ナマ物は要注意です。

 神経を疑うのは、食べかけのチョコレートをもらった時。なんと、板チョコの半分だけくれたのです。個包装ならまだわかりますが、折った半分を銀紙で包んだものをくれてもねえ。余り物を食べさせられる飼い犬みたいです。

 転入してきた住民や出入りの業者さんは、たいてい近くの駅前商店街のおせんべいを買ってきます。他にもいろいろあるはずなのに、なぜかいつも同じなのです。老舗でおいしいのですが、さすがに飽きました。

 粗大ゴミの処理費用をケチって、古い電気製品などをくれる人もいます。「ラジカセ要らない?」と言って持ってくるのです。「けっこうです」と丁重に断ります。